エリコ新聞

小林エリコのブログです。

2015-08-01から1ヶ月間の記事一覧

日本で唯一のバンドデシネ。宮崎駿の「シュナの旅」

シュナの旅は宮崎駿によるオールカラーのマンガ作品である。私が初めて本屋さんで注文したマンガである。 初めて読んだ時、全ページオールカラーという豪華さもあるが、不思議なものを感じていた。擬音は日本語でない。作中の表現なのであえてこの作品でしか…

リアルな女の気持ちを描いた「おもひでぽろぽろ」

「おもひでぽろぽろ」、私はこの映画を公開当時見に行った。父と二人で。10代だったと思う。映画館の中は大人の男性が多かった。10代の私はなんとなく居心地が悪かった。映画を最後の方まで見て「あまりぱっとしない映画だな」と思った。エンディングの…

家庭という共同幻想を破壊する山本直樹の「ありがとう」

「家庭」と聞いて人は何を想像するだろうか。家族が向かい合ってご飯を食べているところだろうか?それとも父親が酒を飲んで暴れ狂っているところだろうか? 家庭とは「安全」なところだろうか。むしろ、閉ざされた空間であり、他者の目が入りにくい場所であ…

子供よ、永遠に子供であれ。小田扉の「団地ともお」

子供だった時を覚えているだろうか。子供のころの感触を覚えているだろうか。夏休みの計画をたて、家族で食事を食べたころを。親に怒られ、兄弟の悪口をいい、家のドアをあけて友達と遊び、夕方に家に帰るあのころを。そんな子供時代を思い出させてくれる漫…

子供の力で再び日の目をみた漫画「ドラえもん」

ドラえもんをしらない日本人はどれくらいいるのだろう。知らない人の方が多い気がする。私が子供の時からテレビアニメで放送され、今もなお続いている。 そんな、ドラえもんだが、連載打ち切りになったことがある。 これに収録されている「さようならドラえ…

人はなんのために生きるのかを問い続ける「ジョージ秋山」

人はなぜ生きるのか、なんのために生きるのか、という問いを書き続ける漫画家がジョージ秋山である。「銭ゲバ」はジョージ秋山の作品のなかで有名な作品だ。 人間は生きるために「金」が必要である。当たり前だが、金がないと生きていけない。金で人は死ぬし…