エリコ新聞

小林エリコのブログです。

過去に囚われている

ここのところ、めちゃくちゃ早退したり、遅刻したりしている。普通の会社だったら上司にひどく怒られていると思うし、クビになってもおかしくない勢いである。

特に昨日と今日はおかしかった。ネットで家族から虐待を受けた人の漫画を読んだら、自分の虐待体験が蘇り、苦しくなってしまって、仕事中にも関わらず涙が止まらなくなった。昨日は涙を拭きながら仕事をしていたが、今日は頭の中がおが屑だらけのようになって、全てが止まってしまったので、早退した。その間、ずっと母に過去のことについてラインを送っていた。

私は幼少期、お化けが見えたり、涙が止まらなかったり、肩こりがひどかったり、とにかく不調だらけだったのだけれど、思えば、すべて兄による虐待が原因で起こっていたPTSDの症状だったと思う。子供の頃はそんなことは分からなかったし、我慢して学校に通っていたけれど、あんなひどい目に遭って正常でいられるはずはないと思う。同じような体験をした人にみられるものとして、学力の低下があると知った。確かに、あんな状態で勉強ができるはずがないなと思う。夜もよく眠れないし、しょっちゅう体調が悪くて、保健室にもよく行っていたし、1週間学校を休むこともあった。だから、いつも授業についていけなかったし、それが原因でクラスメイトに嫌われていた。中学の卒業アルバムに無記名で「ちゃんと学校いけよ」と書かれていた。行けるもんなら行ってたよ、って言ってやりたい。

思えば、私の人生は随分早いうちに兄にぶち壊されたのだと思う。兄にでもあるし、兄から守ってくれなかった両親、そして周囲の大人たち。私は年齢が一桁の時に、全部の未来を奪われていた。兄は私にどれだけ酷いことをしたかということが分からない。大人になってから家族会議を開き、兄に問いただしたが、「俺、そんなひどいことしたかな?」と言っていた。

私の家庭では男が偉くて女が奴隷だった。だから、自然に兄も私に暴力を振るうことが異常だと思わなかったのだと思う。そう考えると、兄の暴力には父も加担していたと言える。

兄が私に振るった暴力については、一時期、きれいに忘れていた時がある。多分、あの頃、兄からされたことを覚えていたら、生きられないので、自分の脳みそが忘れさせたんだと思う。中学に入ってから、突然思い出して、自分が崩れていく感じがした。暴力を受けたのは私なのに、私が悪いとばかり考えて、死にたくなってばかりいた。そして、暴力を振るった兄と家族として暮らしていくのが苦痛だった。加害者と毎日顔を合わせるというのは非常に辛いことだった。兄が加害者として申し訳なさそうにでもしていればいいのだが、そんなことは全くなく、むしろ、私を小間使いのように使っていたし、バカにしてもいた。私はどんどん生きる気力がなくなった。

考えると、私の人生は兄に破壊されたのだと思う。そして、兄はそんなことは意にも介さず普通の人間としてこの世に認知され、生きている。

世の中が不平等であるということがわかる年齢になったが、あまりにも酷いのではないかと神様に訴えたくなる。

生まれた時からこの世が地獄だと感じていて、家庭を抜け出した後も地獄は続いている。

今は信頼できる友人と恋人がいるが、どこまで生き抜けるのかと不安にもなる。過去のこと、などと切り捨てることができないくらい、私の傷は深い。