エリコ新聞

小林エリコのブログです。

私は私の死を死にたい

精神病院に通院するようになって15年経ちます。

私も30歳を過ぎて、ぼんやり物事が見えてきて思うことは「どうせ治らない病気なら精神病以外の病気になりたかった」と思います。

精神医療の現場やそれを取り巻く環境があまりにもひどすぎるからです。

だいたい、医者や病院が変わるだけで病名がコロコロ変わることって他の病気ではありえない。精神疾患以外の病気なら「ここが悪いからあなたはこういう病気です」ってきちんと説明を受けて適切な処置を受けて治療に専念できるのだと思うのですが。

精神病では病名も告げられずに、この薬がどこに効くのか、どんな副作用があるのかなどは主治医は教えてくれません。「これを処方します」で終わりです。まあ、睡眠薬とかくらいは教えてくれますけど。

精神病になるといつ死ぬかわかりません。薬を大量に処方されていて、朝起きたら突然死していた、ということもありますし、入院して突然薬を服用するように なって悪性症候群になってしまうこともあります。悪性症候群は運が悪ければ死ぬこともあります。一番の問題は自殺です。精神病になって自殺を考えたことが ない人はいないと思います。そういうふうに精神病の人は常に死と隣り合わせに生きています。

しかし、そんな危険な病気なのに、精神病の当事者は差別され、適切な医療も受けることが出来ず苦しみ続けています。もう、どこに助けを求めていいか分からない。差別され、後ろめたい思いを抱えながらぼろ布のように生きています。

だから、私は精神病以外の病気になって、清潔な環境で誠実なお医者さんと看護婦にきちんと診てもらって人として死にたいと思います。たとえ、余命が半年と言われようが精神病で10年生きるより、そっちのほうがいいです。

なんか、今の私の気持ちはこの歌のような気持ちです。