エリコ新聞

小林エリコのブログです。

黒い声が消えた瞬間

先日、当事者研究会に参加してきました。

本日の誤作動にもアップしましたが、本当にびっくりしたことがありました。

幻聴が聞こえる女性がいるのですが、過去のトラウマからか幻聴が(彼女は「黒い声」と表現していた)聞こえるのです。「消えろ!死ね!」などと否定的なことを言ってきます。

幻聴にはいろいろあって、まあ、基本的には否定的な「死ね!」系の声が多いですが、幻聴さんを褒めたすると「ありがとう」と言ったり、幻聴さんがセロリを食べると自分の口にもセロリの味がしたりとか、ラブソングを歌ってくるとかいろいろあります。

私は聞こえたことがないので、よく分からないけど、かなりの自己対処能力が必要だなとは感じます。

それでその女性に、向谷地さんが「ぜひその黒い声さんとお話したいですね」と言ったら、彼女は「呼んでみます」と言って黙っていました。

そしたら「きました!死ね!と言っています!」と言いました。

向谷地さんは丁寧に「黒い声さん、今までありがとうございました。これからも彼女を宜しくお願いしますね」と言いました。彼女は「こんなオヤジ信じるな! と言っています。」と言いました。そしたら、向谷地さんは「ちょっと、皆と握手してみたらどうですか」と言いました。

そして、彼女は皆と握手し始めました。「こんな宗教団体にだまされるな!と言っています」と言いました。でも、皆と握手をし始めたら「あれ、なんかきげんが変わってきました」と言いました。

そして、最後に仲間と握手をして、励ましの言葉をかけてもらったら「黒い声さんが、こんなところにいられるか、バカバカしい!と言って帰っていってしまいました」と言いました。

皆で拍手をしました。

彼女は、自分で黒い声を呼ぼうとしたのも初めてで、黒い声が来たのも初めて。自分から帰っていってしまったのも初めてだったそうです。

いや、なんだか不思議で不思議で。

宗教団体ぽいといわれればそれまでだが、参加費300円で幻聴が帰るのなら安いものではないでしょうか。あと、私は宗教は他人に危害を与えなければ、自分が救われるのなら、それでOKと思ってます。別にべてるは宗教ではないけど。社会福祉法人です。

黒い声が消えた瞬間