エリコ新聞

小林エリコのブログです。

「死」と向き合う

死刑囚の人には教戒師と言ってキリストの教えを説く牧師さんがつきます。

そのことによって死刑囚は罪を悔い改めることもあるそうです。

郷田マモラの漫画「モリのアサガオ」という漫画は、死刑囚と死刑執行人の友情を描いた漫画です。

そんな深いテーマをどう描くのかと思いますが、郷田マモラは描ききりました。

人は皆、死刑囚だと思います。死刑囚には、いつ死刑が執行されるかということは知らされません。何年もたってからある日突然「今日これから死刑を執行します」と言われ独房から出され、死刑が執行されます。

長いこといる死刑囚が死刑が執行されずに、その人よりもあとに来た人が死刑が執行されたり、何年も待たされたり。いつ死ぬのか分からない。しかし、「死」は確実に来る。そういう点では皆死刑囚なのではないかと思いました。

また昔、アックスという漫画雑誌で「人生はモラトリアムだ」というセリフの載っている漫画があり、ぐさりときました。社会にでる前の人間を「モラトリアム」といいますが、「死」を迎えるまでの人間はすべてモラトリアムなのではないかと思いました。

なんかよく分からないけど、そういう話です。

(追記:「人生はモラトリアムだ」というセリフが載っているアックスが何号だったか思い出せなくて気になっています)