エリコ新聞

小林エリコのブログです。

瞬間にしか生きれない

先日、友達がチケットを譲ってくれてピーズのライブに行ってきました。

ライブは最近も行くけど、若い頃は週に一回はライブハウスかクラブに行ってた。

ライブとアルコールは似ている。

興奮して、いろんなことを思い出したり、忘れたり、ウキウキしたり、悲しくなったり。

私の父親もライブが大好きな人間で、グランドファンクレイルロードのライブの話を何回も聞かされたり、私が初めて行ったライブ(コンサート?)はローリング・ストーンズなのだが、父がチケットを買ってくれて行ってきた。

父親も相当な人間で、シーナアンドロケッツのライブでステージに上がって警備員にぼこられ、メガネを壊されたり、40過ぎてハイロウズのライブに行ったり してた。ちなみに、母とピンク・フロイドのライブに行ったらしいが、母は「何が何だかつまらなくて面白くなかった」と言っていた。もったいなすぎる。

ライブ会場に行くと、人と一緒にいてもライブが始まったらひとりの世界。名前も年齢も職業も分からないみんなが一体になる。すごく楽しくてすごく寂しい。 モッシュしたりダイブしたりして、肌と肌をふれあわせ一緒に叫んだりしても、2時間経ったらただの他人。みんなと一緒の気分なのは一瞬だけ。

クラブも好きでよく行っていたが、あちらの方が孤独感は強い。

最近のライブハウスはタバコも外で吸わなきゃならないし、みんなゴミもきちんとゴミ箱に捨てる。私はあの、タバコの煙と吸殻とアルコールまみれなのが退廃的で好きだった。クラブに行くとそこにドラックをやる人が加わる。

明らかにキマってる人がハグしてきたり、どこの国の人かわからない人とハグしたり、全然知らない人に馴れ馴れしく話しかけられ、タバコをあげたり。

もう本当にその夜だけの一瞬の仲間。馬鹿な格好をして、大音量の人ごみの中で、頭を空っぽにしてひたすら踊る。人が沢山いるのにすごく孤独。同じハコの中にいるのにみんな一人ぼっち。あの恍惚感と虚しさはアルコールに似ている。

2時間だけでなく、一晩だけでなく、いろんな人と繋がりたい。

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