4月6日(木)の朝日新聞朝刊(全国版)のくらし欄に記事が載りました。
こうして大きく取り上げてもらえたことが本当に嬉しく思います。
作家デビューしてから、作品の中で兄からの性暴力について書こうとした時、編集者からNGを出されてしまい、文章の整合性がつかなくなってしまって苦労しました。
自分も編集者をしていた時期があるので、読者の反響が恐ろしくて過剰に自主規制をする気持ちは分かりますし、実際、社会はそこまで熟していませんでした。
唯一、兄の性暴力について書いたのは「わたしがフェミニズムを知らなかった頃」のみですが、かなり遠慮して書いたのを覚えています。
メディアの仕事は社会の潮流を変えることなので、こうして大手の新聞に当事者として顔を出し、発言できたのは心から嬉しいです。
家庭内での性暴力はずっと昔から存在していて、その存在は男性たちの手によって隠されてきました。その経緯はフェミニストの精神科医ハーマン著の「心的外傷と回復」に詳しく書かれています。
家庭はどんな恐ろしい犯罪が起きても、誰も手を出すことができないブラックボックスです。
そして、家庭は良いもの、家族は助け合うものという信仰が日本は根強く、被害者が声を出しずらい状況が続いています。
今回の記事で、同じような境遇の方が「自分だけではなかった」と知ってくれたら、こんなに嬉しいことはありません。
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