エリコ新聞

小林エリコのブログです。

みじんこ洞閉店に寄せて

みじんこ洞が15日で閉店になる。とても悲しい。みじんこ洞はお友達のみじんこさんとみじんこさんのお母さんの二人で切り盛りしているお店だ。

私がみじんこさんに初めて会ったのは10年以上前になる。精神病新聞を作ることで社会との接点を保っていた無職時代、みじんこさんも「マイノリティ」というミニコミを作っていた。

昔、ミニコミを作っている人同士で集まる飲み会が何回かあり、そこでみじんこさんに会った。精神病新聞のファンだというみじんこさんとは親しくなり、文学フリマなどのイベントではいつも挨拶に行っていた。たまに集まってみんなで餃子パーティなんかもした。

みじんこさんが飲食店を始めるという話を聞いて、早速お邪魔した。高円寺の隠れ家のような場所に位置していて、大きな油絵が飾られた素敵なお店だった。みじんこさんは「ミニコミ会」というのを月に一回開き、お店でミニコミを販売してもいいイベントを開いた。私はよく参加していた。

その後、私は生活保護を受けることになって、みじんこ洞にしばらくいかなくなる。

生活保護を脱してからは以前よりマメにお店に行くようになった。二階をギャラリーとして解放したので、個展を開催させてもらった。そのほかにも、一時期、失恋などが重なり精神的に荒れていて、みじんこ洞で酒を飲みながら泣いたりしていたが、みじんこさんは黙って私の話を聞いてくれた。

友人がやっているお店ということもあり、顔見知りが随分増えた。みじんこ洞に行けば誰かに会えるし、会えなくても、みじんこさんがいつものように笑顔で話しかけてくれる。

私にとって、みじんこ洞は困った時の避難所のような存在だったので、閉店してしまったらこれからどこに行けばいいのかと悩んでいる。

何はともあれ、みじんこさん、みじんこママさんお疲れ様でした。

昨日、最後の来店をしたのだけれど、お客さんで溢れていて、愛されているなあと実感しました。